「血圧は両腕で測るべき」 左右の腕で15ミリHg以上の差あれば要注意!

60歳以上の国民の実に60%以上は高血圧の有病者だと言われています。そんな高血圧を予防・改善するためには日々の血圧の把握が何よりも重要なわけですが、今回、その血圧測定に関して「血圧は両腕で測るべき!」との研究結果が発表されました。

先日、厚生労働省より発表された「2010年国民健康・栄養調査結果の概要」における、高血圧の有病者の男女別の割合は次の通りです。

【男性の高血圧有病者率】

  • 40歳代 : 33.5%
  • 50歳代 : 57.8%
  • 60歳代 : 64.4%

【女性の高血圧有病者率】

  • 40歳代 : 12.7%
  • 50歳代 : 36.3%
  • 60歳代 : 60.0%

近年では、これほど生活習慣病に関する注意喚起がなされているにもかかわらず、男性では50歳以降、女性では60歳以降で増加傾向が見られたんだとか。高血圧の代表的な危険因子としては、喫煙や塩分摂取などが挙げられますが、それらに関しては喫煙率、塩分摂取量の平均値ともに改善されているにもかかわらず、このような結果が出た原因としては、カリウム摂取量の平均値の悪化が考えられます。カリウム摂取量の悪化・・・つまり野菜の摂取不足ですね。さらにこの野菜不足の傾向は、世帯所得の低い家庭ほど顕著に現れていて、この所得による健康格差の拡大は、現在社会的な課題になっています。そこで2013年度から始まる「次期健康づくり計画」では、この「健康格差」の縮小が、その中心的な施策として打ち出されています。

高血圧の予防・改善には日々の血圧測定が非常に重要

高血圧の本当の恐ろしさは、自覚症状がほとんどないところではないでしょうか。症状がほとんど出ないまま、長い年月をかけて、心臓や血管に負担をかけ、やがて動脈硬化をひきおこし、挙げ句の果てには心筋梗塞や脳卒中など、命にかかわる重大な疾患を呼ぶ、まさに「サイレント・キラー」。ですので、この高血圧を予防・改善するためには、日々の血圧チェックはかかせません。特に今回の「高血圧の有病者率」調査結果において要注意とされる年代・・・つまり、男性では50歳以上、女性では60歳以降の方は、最低でも1日複数回、きっちりとご自身の血圧を把握されることはとても重要なことだと言えますね。

血圧を両腕で測ってリスクをあぶり出す

そんな血圧測定に関して、新しい発表があったことをご存じですか?

これまで血圧測定と言えば、自宅で測る場合はもちろん、たとえ医療機関で測定する場合であっても、通常は片方の腕でしか測りません。ところが今回、イギリスのペニシュラ医科歯科大などのチームにより、「血圧は左右の腕でそれぞれ測るべき」との研究結果が発表されました。なんでも、それぞれの腕で血圧を測った時の血圧結果が、左右の間で15ミリHg以上ある場合、手足の動脈に動脈硬化が進むリスク、脳血管障害が起きているリスク、さらには重大な循環器の疾患で死亡するリスク、そのそれぞれのリスクが2倍前後も高くなることがわかったのだそうです。

これまでにも、足首で測った血圧と腕で測った血圧を比較することによって、動脈硬化を調べる手法がありましたが、これからは両腕での血圧測定を定期健診などに導入することはもちろん、日々行われる家庭での血圧測定にも、積極的に採り入れていくべきだと言えますね。

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